山人妻河にそびえたつ樹海
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山人妻河にそびえたつ樹海
硬葉樹林
地中海性気候の地域で多く見られる。この気候帯においては、年間雨量はある程度確保されるが、夏期に雨が少ない。冬季はさほど低温ではない。したがって、生育適期に水条件が良くないため、葉は小さくて硬く、乾燥に耐える形を取る。硬葉樹林の名はこれに由来する。 オリーブ、コルクガシなどが代表的な構成樹種である。
しかしながら、地中海沿岸は人類の歴史上でも特に人間の活動の盛んな場所であったことから、この型の森林で現存するものはほとんどないと言って良い。同じく照葉樹林も多くの地域で消失に近い打撃を受けているが、日本のように残っている地域もあちこちにある。これは、特に地中海周辺は牧畜がよく行われたことから、植生への直接の影響が大きかったこと、夏に乾燥する気候のために回復力がよくなかったことが考えられる。
落葉広葉樹林
落葉広葉樹林(らくようこうようじゅりん)とは、生育に不適な季節になると全ての葉を落とす広葉樹の森林。乾燥に応じて葉を落とす例と低温に対して葉を落とす例がある。前者は雨緑林と呼ばれ、熱帯から亜熱帯の乾季雨季のはっきりした地域に見られる。後者は冷温帯の降水量の多い地域に分布する。
広葉樹は広い葉によって効率良く光を吸収できるが、逆に蒸散も多い。また、針葉樹の仮導管と違い太い導管を持つ。そのため、寒い冬には導管液の凍結と融解によってエンボリズム(導管内に気泡が生じ導管液が送れなくなる現象)が起きる。これを避けるため、ある程度寒い地方に適応した落葉広葉樹は秋になると葉を落とし、水分の消費を抑え、休眠状態で春を待つ。 一方、針葉樹は蒸散も少なく、導管も細いためこの原因によるエンボリズムは起きにくく、冬に全ての葉を落とす種は少ない。また、常緑広葉樹は温かい地方に成育するので、同様に、冬に全ての葉を落としたりはしない。
日本では落葉広葉樹林は照葉樹林より寒冷な地域に見られる。水平的には平地では中部の山沿いから東北、北海道の南部にかけて、垂直的には本州南部では標高約1000m以上に分布する。北側、寒冷地側では亜高山帯針葉樹林に接する。主な種はブナ、ミズナラ、カエデなど。特にブナが中心になるので、ブナ帯とも呼ばれる。また、谷間ではトチノキやサワグルミを中心とした森林がより低標高から見られる。 また、照葉樹林帯の森林が再三の伐採など、強く人為的攪乱を受けた場合、コナラやアベマキ・クヌギなどの落葉樹を中心とする森林に変化する。関東地方の里山の落葉広葉樹林はこの例である。
針葉樹林
針葉樹は世界の森林域のほぼすべての地域に分布するが、多くの地域では広葉樹に混在するか、限られた環境で森林を構成するのみである。針葉樹が中心となる森林が多く見られるのは、広葉樹の生育には適さない地域である。これは、針葉樹がより古い型の植物であるため、種間の競争では広葉樹に勝てないからではないかと言われる。その代わりに劣悪な環境への耐性を発達させたのであろう。広葉樹が森林を構成できない寒冷な地域では針葉樹が大規模な森林を作る。いわゆる亜寒帯がこれにあたり、シベリア・北アメリカ大陸にはタイガと呼ばれる、広大な天然の針葉樹林が広がっている。
日本の針葉樹林
山岳地帯の亜高山帯針葉樹林。ブナ帯より上で、高山帯までの範囲がこれに当たる。標高で見れば、本州中南部地域ではおよそ1500m以上がほぼこれに当たる。北海道中部以北では平地までこの型の森林帯にはいる。
照葉樹林帯ではモミ、ツガなどの針葉樹が混じるが、これらが多いところでは、外からは針葉樹林のように見える。特に、モミ林はまとまった面積を占めることがあり、これを暖帯と温帯の間に位置すると見なし、中間温帯と称することがある。森林を構成する種の組成としては、照葉樹林である。
海岸の砂地や岩の上にはクロマツ、アカマツ、イブキなどが目立つ森林が見られるが、広葉樹が中心になっていることが多い。